2016年5月24日火曜日

【恐怖体験】猿夢

76 : コピペ1[] 投稿日:03/05/02 14:40
2chのオカルト板で紹介されていた、『猿夢』と言う話をご存知だろうか?とある電
 車に乗り合わせた人が、独特の方法で順番に殺されていくと言う物だ。知らない人は
『死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?』の『投票所』で探してみて欲しい。上
 位にランクインしているので、すぐ分かるはずだ。

さて、この『猿夢』だが、このテの話に多い『読んだ人にも災難が降り掛かります』
 的なコメントもなく始められていて、文章も読み易く、僕はページを開くなりサクサ
 ク読み進めていった。しかし、それが間違いだったのかも知れない。この話を読んで
 から4日目の晩、僕は『続き』とも言える恐ろしい夢を見たのである。
 二番煎じは一番を超える事は出来ない。それは重々承知だが、僕の見た夢をここに書
き留めておきたい。


77 : コピペ2[] 投稿日:03/05/02 14:41 
夢の中で、僕は名古屋市内のとある遊園地のスロー・コースターに乗っていた。今は 
 もうなくなっているだろうか?それは子供向けのアトラクションで、園内の一部をゆっ 
 くりと回って来る。幼い頃の事なので細かい事は良く覚えていないが、大体3~5分の 
内容ではなかっただろうか。降り場の手前に小さなトンネルがあって、そこを抜ける 
 とビデオカメラを構えた父。その隣には僕らの名前を呼びながら手を振る母の笑顔が 
 あった。これは父からの虐待が始まる前の、最も幸せだった頃の大切な思い出だ。 

 夢の中で、僕は2人掛けの一番前の席に座っていた。隣には幼かった頃の姉がいる。 
あの頃僕は姉を見上げてはしゃいでいたのに、この夢の中では僕だけ20歳。この年齢 
 差では年の離れた兄妹どころか、下手をすると親子のようだ。しかし僕は懐かしいあ 
 の頃の夢を楽しむ事にした。 


78 : コピペ3[] 投稿日:03/05/02 14:42 
僕らの乗ったコースターはゆっくりとコースを回り、やがてトンネルに差し掛かった。 
 「このトンネルを抜ければ、優しかった父にもう1度会える。」僕はそう思った。 

しかしトンネルを抜けると、そこはあの遊園地ではなかった。今まで僕が乗っていた 
 コースターは電車に変わり、僕は『5号車の自由席』に乗っていた。隣にいたはずの 
幼い姉はもういない。席は前の方で、喫煙車両である4号車とを繋ぐデッキのドアが 
開くと煙草の匂いがした。僕は新幹線で移動する事が良くあるので、夢がそこに繋がっ 
 てしまったのだろう。全く、夢はいつも『いいトコ』を見せてくれない。僕は舌打ち 
 した。 

 窓の外を見慣れた景色が過ぎていく。ただ現実と違うのは、車内があまりにも静か過 
ぎる事。そして2人掛けと3人掛け、左右どちらのシートを見てもどの列にも窓際に1 
 人ずつしか掛けていない。そして皆異様に顔色が悪かった。「無気味だな」と思いつ 
 つ僕はいつの間にか抱えていた鞄からMDプレーヤーを取り出し、お気に入りの曲を聴 
いた。 


79 : コピペ4[] 投稿日:03/05/02 14:43 
と、新幹線が減速し始める。「おかしいな?京都に着くにはまだ早過ぎる。もしかし 
 て、岐阜羽島にも停まるのか?」僕は駅名を確認しようとヘッドフォンを外したが間 
に合わず、聴き取る事が出来なかった。見知らぬ駅で停まる新幹線、突然車内に響く 
叫び声。どうやら後ろの方の席で何かあったようだった。しかし物凄い声だったにも 
 かかわらず、誰1人反応しない。何があったのか?しかし僕の視力では後ろまで見え 
 ない。乗り降りする人は誰1人なく、新幹線はまたゆっくりと走り始めた。 

5分と経たないうちにまた減速。次の駅名は聴き取る事が出来た。 

 『吊るし上げ』 

 新幹線はまた知らない駅で停まる。そしてまた、叫び声。慌てて後ろを振り返ると、 
 初老の女性が吊るし上げられていた。相変わらず良く見えないが、首に紐が掛けられ 
 ているのだろう。首の辺りに手をやってもがいていた。手足がシートや壁に当たる音 
がバタンバタンと聞こえる。僕はやっとこの夢が何であるか分かった。恐らくこれは 
『猿夢』だ。一刻も早く目を覚まさなくてはならない。しかし僕は自由に目を覚ます 
事が出来ない人間であるため、しばらくその夢を見る事になってしまった。 


80 : コピペ5[] 投稿日:03/05/02 14:44 
とりあえず今何人が殺されているのか、僕は何番目なのかを知っておきたかった。僕 
の乗る5号車の後ろ4分の1程は空席のようだ。しかし実は既に殺されていて、そこに 
 は『猿夢』のように『活け造り』や『抉り出し』された人が座って(?)いるのかも 
知れない。僕が座っているのは前から6番目。まだまだ順番が来るには早いが、さっ 
 さと目覚めなくてはならない。しかしなかなか目覚める事が出来ない。その間に、何 
 度も聞こえる叫び声。と、いつもドリンクやサンドイッチを売り来る車内販売の女性 
が、ニコニコしながらカートに内臓を乗せて押していくのが見えた。「もう駄目だ。 
 早く目覚めろ、目覚めろ、目覚めろ」 

 順番を確認するのに、僕はまた後ろを振り返った。すると後ろに座っていた何人かが 
 スッと消え、同じように席もなくなった。前から6番目にあったはずの僕の席は真中 
あたりに来ていた。慌てる僕に、すぐ後ろに座っていたリーマン風の男が言った。 
 「目覚めたから席が消えたんだよ。アンタも早く目覚めないと、すぐに順番が来る。」 
 僕の8つ後ろの席から血が流れているのが見えた。大丈夫、まだ7人余裕がある。早く 
目覚めて、もう2度とこの夢を見なければいい。 


81 : コピペ6[] 投稿日:03/05/02 14:45 
次の駅が来た。 
 『串刺し』 
と、大変な事になった。自分の番が来るまで後7人あると思っていたのに、その駅で 
一気に5人串刺しになって殺されてしまったのだ。次は僕の後ろのリーマンの番だ。 
しかし彼はシート越しに穏やかな口調で話し始めた。「オレはもう目覚めなくていい 
 んだ。会社はリストラされたし、妻は、、、」ガクガク震えながら彼の身の上話を聞 
いているうちに目が覚めた。 

 目覚めた時は冷や汗をいっぱいかいていた。あんなに長い夢だったのに、時計を見る 
 とほんの20分程しか経っていない様だった。『猿夢』、、、あまりにインパクトが強 
 過ぎたためにこんな夢を見たのだろう。あの話自体が、この電車への切符なのかも知 
れない。とにかく、もう2度とあの夢を見ないようにしなくては、、、本当に、恐怖 
のあまり心臓発作で死んでしまうかも知れない。 

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