2016年12月11日日曜日

【不思議な話】蒼い目をした鹿がいてずっとこっちを見ている 中編2

717 : 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage] 投稿日:2015/06/27(土) 19:20:11.14 ID:2NoXfig20.net [16/32回]
今思い返すと、坂が真っ暗ってことがちょっとおかしいんだ
いつからそうだったのかちょっと分からないんだが
硬筆教室が終わるのは普段は18時、遅くても19時。
普通に靴の紐まで見えるくらい明るいんだよ
教室から家まで10分なのに、家に近づく頃には真っ暗なんだ

でも団地の中の坂が街灯ひとつないなんて経験がなかった
街灯がないのは市営住宅に続く坂のある箇所だけで、自分が通っている道は
それまではぽつぽつ光があったんだ

とにかく電話ボックスの光を目指して下っていると、微妙にカーブしている箇所にたどり着いた
市営住宅・民家・その間の道はカーブしているので、やっとたどり着いたと思った

この時点でもう時間の感覚がなかった気がする
で、その時柵のことを思い出した
怖くて急いで家に帰りたいのになんでか思考がそっち方面に




718 : 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage] 投稿日:2015/06/27(土) 19:24:03.97 ID:2NoXfig20.net [17/32回]
白い柵が確認したくなった
(帰りがけだと左手になるので歩くのはそっち側に決める)

そのままどんどん下っていくと、緑の光を浴びて白い柵があった
やっぱりなって感じで下は前と同じく真っ暗
でも振り返るとびっくりした
光の正体は電話ボックスじゃなくて、なんでか黄色い裸電球がいっこだけついた建物だった
電話ボックスがないことよりなんで緑が黄色になっていたのか混乱



720 : 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage] 投稿日:2015/06/27(土) 19:26:48.15 ID:2NoXfig20.net [18/32回]
とにかく現場は真っ黒
すぐ思ったのは一本道を間違えたのかもということ

先生の家のある高台の団地は密集していて
下る道がいっぱいある。だから間違えたんだなと思った
でも柵はあるんだよね。白くて、赤い錆がいっぱいついてるやつ
同じなのか違うのか、似たような柵はどこにでもありそうな気がしたけど
なんとなく池のことを考えて下を覘いた
また何も見えず



721 : 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage] 投稿日:2015/06/27(土) 19:28:40.23 ID:2NoXfig20.net [19/32回]
裸電球の家が不気味だったのと(プレハブっていうか箱って感じの窓がない変な建物)
キ○ガイが出る家だったらどうしようと思って急いでそこを離れる

ちなみにキ○ガイは中年女で市営住宅を徘徊しているという噂だったけど、
実際どこに住んでいるのか正体不明だった

とにかくカーブを全速力、で突き当りをまた左手に降りて下ると、いつの間にか
自動販売機のある駄菓子屋の前に出ていた
(この駄菓子屋は坂を下りきった終着地点に位置している)

そこから家までの道は知っていたので走って帰る
ドキドキすごかったけど、なぜか家に誰もいなくて鉢の下から鍵を出して入る
車がなくて姉が塾に行っていたので母親は多分送り迎えしているのだと思った
興奮を話せなくてもどかしかった記憶がある
テレビをつけるとサザエさんがエンディングやってて、時間はなんと19時前だった
教室終わったのは19時5分くらい前、これは習字しながら時計を確認していたので正しい
(先生の家の時計が狂っていたと言われればそれまでだけどさ)

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